新しいカメラの性質

光を利用する点では古いカメラと同じですが、化学変化を利用するのではなく電気信号に変換します。カメラに内臓された撮像素子によって変換を行い、デジタルデータとして記憶媒体に保存されます。データはフィルムのように劣化することはありません。データは点の集合で、その数は画素数となります。画素数が高い値である程、精細な画像が作られます。被写体が動いている場合でも補正機能が搭載されているため撮影した瞬間の画像は鮮明になります。

画像の明るさやコントラストを調節することもできます。画像全体ではなく一部だけを調節することもできます。また、被写体の輪郭部分だけを強調することも可能です。データとして扱われるため、撮影に失敗した場合はその画像データを消去することができます。失敗したかどうかを確認することは、その場で可能です。フィルムがないため現像することもなくなりました。デジタルで機能するためバッテリーが必要となり、充電を行わなければなりません。

パソコンと連携させることが可能で、画像の編集や修正だけでなく印刷することもできます(最近ではスマートフォンやデジタルカメラのデータ写真を印刷できるサービスもあり、便利になりました)。
カメラの様々な設定を自分で操作できることが新しさの特徴です。一般の人がクリエイティブな作品に仕上げることが可能です。

古いカメラの性質

古いカメラは形が大きく、フィルムを必要としました。複数の写真を撮影するためには、1つの写真を撮り終えたら、次の写真撮影のために手動でフィルムを進めなければなりません。フィルムを進め忘れて撮影すると像が重なった状態となります。フィルムレバーを巻きあげることで次のフィルムへ進めることができます。フィルムの枚数が上限になれば、フィルムレバーを巻きあげることができなくなります。現像する前にフィルムを巻き戻さなければなりません。フィルムを戻す前にカメラ裏面の蓋を間違って開けてしまうと光が当たり、変色してしまいます。撮影をする時はピントを合わせますが、少しでも動くとぼやけた写真になります。これを防ぐため、三脚に固定した状態で撮影することもあります。

像は化学変化によってフィルムに記録されます。この記録は消すことができません。撮影し直す場合は、その回数分のフィルムを使用することになります。フィルムを使い回すことはできません。また、撮影した写真は現像することで初めて確認することができます。光がカメラのレンズで屈折し、倒立した像をフィルム上に結び、上下反転した状態となります。撮影時の補正や現像での修正はできず、人による撮影技術が必要となります。

カメラの歴史

カメラの始まりは光学的原理を利用し、像を投影させることでした。暗い部屋の壁に小さい穴を開けると光が差し、反対側の壁には外の景色が投影されます。投影された像は倒立していますが遠近感が正確です。この原理はスケッチなどに利用されていましたが、17世紀になると箱型のカメラ・オブスキュラとなり、遠近感を表現する絵画の道具として広がりました。初期のものは人が入る大きさでしたが徐々に小型化し、1685年に写真撮影の道具として利用できる程のカメラ・オブスキュラが誕生しました。この時点ではまだ写像を固定させることはできませんでしたが、約150年後に写真技術が生まれました。

1871年に透き通ったガラス板に感光する物質を塗った写真乾板が発明され、カメラは手で持つことができるサイズとなりました。1888年、ガラスからニトロセルロースの使用により改良された写真フィルムやロールフィルムが開発されました。やがてシャッターがカメラに付属で取り付けられるようになり、1900年頃前にはシャッターとカメラは一体化していることが一般的となりました。1900年になると箱型の写真機が発売され、1960年代まで数々のモデルが誕生しました。1928年にコンパクトで実用的な二眼レフカメラが人気を集め、1952年には日本で初となる一眼レフカメラが発売されました。20世紀末になるとフィルムを必要とせず、メモリーへの写真画像データが保存されるデジタルカメラが普及し始めました。